『会社では教えてもらえない 仕事が早い人の手帳・メモの基本
『会社では教えてもらえない 仕事が早い人の手帳・メモの基本』
著者:伊庭 正康
著者はリクルート社においてプレイヤー部門とマネージャー部門の両部門で年間全国トップ表彰4回、累計40回以上の社内表彰を受けた。営業部長、フロムエーキャリアの代表取締役を歴任。その後研修会社らしさラボを設立。リーディングカンパニーを中心し年間200回を超えるセッションを行っている。
①はじめに
② 仕事に追われる毎日を手帳が変えてくれる
③ まず抑えたい手帳の基本
④ 手帳1冊でどんなにたくさんの仕事も余裕で回せる
⑤ 手帳を200%使いこなして、デキる人になる!
⑥ 手帳をメモ用ノートしても使い倒す
①はじめに
仕事を早くするためには予定の立て方が大事である。要約すると手帳の正しい使い方である。と筆者は言う。筆者はもともと残業まみれの生活でいつも最後まで残るタイプの人間だったと言う。しかしすけーじゅーリングのセオリーを知るだけで19時には確実に帰れる人間になったという。さらに生産性も向上し売り上げも向上したとか、そんなノウハウを紹介していく。
②仕事に追われる毎日を手帳が変えてくれる。
・休日も仕事のことで頭がすっきりしない。こんな経験はないですか。
これは手帳に記載することで改善されます。ちょっとしたことでも記憶に辿るから休日も頭から仕事のことが離れません。ドイツの心理学者エビングハウス博士は「人間、1日たてば1/4しか覚えていない」と言います。さらに記憶をとどめておく方法があると言います。それは「何度も反復すること」つまり記憶に辿るということは自然と脳の中で何度も繰り替えし思い出す作業をせざるを得ないわけです。こうなると休日も頭がすっきりしないのでどんなことでも手帳に書きだすとすっきりするよと言う。
・時間を作る。
細かく予定を書きだすと案外スキマ時間はあります。
手帳に先々までのスケジュールを細かく記載してください→どこにスキマ時間があるかを確認し大事な予定をロックする。これだけで余裕時間は生まれる。いまっまではその余裕時間に気づかずに次から次にやってくる「作業の処理」というピースで自分の予定を埋めてしまっていたのではないでしょうか。忙しくてできないはなくなります。
・デジタルの時代にあえて紙
共有する必要があるならデジタル、ないならアナログ
デジタルで細かいスケジュールを管理しにくくない?ならデジタルでいこうと、、、まあここは好みでいいんじゃないでしょうか。筆者もおすすめ程度でとどめています。
・カレンダー管理は仕事が遅い
マンスリーではなくウィークリーで管理しようとのこと。
1日の予定が3件以上あるならウィークリーで管理しよう。マンスリーでキチキチに管理するとこれ以上無理と思ってしまい新しいことに挑戦しなくなりませんか?
・スケジュールで一番に決めるのは退社時間
短時間で成果を出すひとは常に終わりから逆算している。
退社時間を決め手帳にズバッと線を引く。そうすることで作業の無駄や効率を意識するようになり、作業時間に対する見極めが行うことができる。デッドラインがあると勝手に集中できます。帰りにくいから残るというのはプロの発想ではありません。
・一つひとつの時間に所要時間を割り振る
TODOリスト作成はダメです。全体の仕事量が見えません。タスク管理の本質は所要時間をコントロールすること。タスクごとに所要時間を決めてください。
③手帳1冊でどんなにたくさんの仕事も余裕で回せる。
・締め切りから逆算を徹底する
ほとんどの人が逆算ではなく足し算型。今日一日をできる限り頑張るではなく、いつまでに、どこまで到達しておかねばならないかを決める。そうすることでバッファ(ゆとり)が生まれる。締め切りは前倒しの自分締め切りがあるとよい。1週間の約束なら4日で、1か月の約束なら3週間で仕上げる予定を組んでリスクヘッジしてください。
目標設定後はいつまでにどこまでを片付けておくか設定する。そして進捗を書き込んでいく。時間がかかりすぎたら振り返りを行い。時間管理の精度を高めていく。
・同時進行を軽々こなすにも手帳がキモ
複数の仕事が同時進行で走っていて混乱しそうなときにはマンスリーとウィークリーページの両方を同時に使いましょう。
・やらないことを決める。
今やっていることを当たり前とは思わずに、本当に必要か考えることを習慣にすることは短時間で成果を出すうえで必要である。
・フリクションペンで仮の予定を入れる。
予定の候補日を立てることがあれば消せるボールペンで書き込み不必要なら消す。修正によって手帳がぐちゃぐちゃになることがない。
④手帳を200%使いこなしてデキル人になる。
・他の人の動きも手帳のすみに書いておく
スケジュールは自分の予定だけでなく、相手の予定も書いておくこと。
チームの仲間の予定(休暇や出張)やお客様の稟議の予定(必要な資料を追加で差し上げるために)、お客様の周年(お祝いのあいさつ)」
・一日の生産性のカギは朝にある
日立中央研究所の研究では1日に人が使うエネルギーは総量が決まっており、それを分配しているだけである。エネルギーはじわじわと上昇しじわじわと下がる。
始業開始後にもぼっーとするのではなく、朝活をして頭を冴えさして生産性を高める。
・忙しいときほどリフレッシュタイムを
働きづめでは集中力がおちるので休息も予定にいれましょう。
・プライベートの予定は最優先で入れる
プライベートを優先するというと日本では不真面目だと思われるかもと不安になるかもしれません。皆勤賞が偉いのではなく、結果を出し勝ちを提供できる人が偉いのです。
・その残業、飲み会は消費か投資か
時間には2種類ある。投資時間が消費時間か。消費時間は将来を良くするための時間。
投資時間は将来に影響することのない時間 。果たして2次会、3次会は消費か浪費か。自分なりの判断基準を持とう。
・1週間に数時間は自己投資に充てる。
未来への投資時間を確保すれば今の仕事を別の角度から見られるようになる。未来につながる予定をつくろう。
・思い立ったら即手帳に書きだす。そして即行動
成功者の共通点を研究したケビン・ホーガンによると「希望は頭で思い描くだけではなく、あえて紙に書いてアウトプットすることで確実に実現の可能性が高まる」という。
ハーバード大の学生を対象に10年にわたり追跡調査をしたところ、自分の人生の目標を紙に書きだしていた卒業生(わずか3%)のほうが圧倒的な収入を得るようになったという。それは残りの97%の人たちの収入をすべて合わせても及ばないほどに離れていた。これは心理学でいう志向の外在化というもので書くことで思考がより鮮明になるというもの。まず何かしらの目標をたてたら手帳に書くことからスタートしよう。
手帳にかけべ漠然としていた希望が計画となり、その手帳に書かれた計画に従うことで、自分の人生を確実に早く好転させることができる。
⑤手帳をメモ用ノートとして使え
・あらゆるメモは手帳1冊に集約する
記憶はあてにならないドイツの心理学者エビングハウスが発見した論理、エビングハウスの忘却曲線は人間は記憶したことを20分後には42%、1時間後には56%、1日後には74%、1週間後には77%忘れてしまう。記憶は意外と覚えていないものなので記録に頼る。
・移動中は考えを書き出して整理するのに最高の時間
アイデアは風呂、トイレ、寝る前、馬上(移動)浮かぶといわれる。アイデアは霧のように消えていくので浮かんだことはすぐにメモすること。創造性の4Bはよく聞きます。
・悩みや愚痴を手帳に吐き出す
書いて吐き出してスカッとするしあとで見返すと、そのときには忘れていたりするもの
・夢は手帳に書くとかなうは本当だった
いつどうなりたいかを書くことで、やるべきことの優先順位が明確になり判断の繰り返しの中で方向に導かれる
感想
学んだこと集約して書き出しました。私は、デジタルでマンスリーのカレンダーをつけているがプライベートの予定と勤務表しか書き出していなかった。そのためか仕事やプライベートにおいても頭の中で処理していることが多く、タスクが増えると常に何かに追われてる感覚に陥ってストレスを感じていた。この本の学びとしてまずはアナログにしてみる。そして自分の目標を書き出し、今までの漠然とした目標設定でなく、繊細な目標をたてそれに向け計画していこうと決めるきっかけになった本でした。
マイナス点としてはどの章でも同じことや似たようなことが書いてあった。繰り返し説明するということは、著者が伝えたいことだと感じていたが、メモ・手帳の基本という本質から外れた仕事術が非常に多かった。(メモ・手帳・仕事がはやいの3つを焦点に充てるならわからなくもない。)その内容は良かったが、脱線する回数が多く感じられ一貫性がないように感じた。もっとシンプルに要約できそうな内容ではあった。
筋トレが最強のソリューションである
『筋トレが最強のソリューションである』
著 Testosterone 久保孝史
前々からtwitterでtestosterone氏が発信していることを目にしていました。フォロワーなんですよね僕(笑)本屋に行くとtestosterone氏の多くの著作を目にします。そんなtestosterone氏の本がamazon readingで無料だったので手に取りました。
著者のtestoserone氏は体重110kgの肥満児だったがアメリカで筋トレに出会い、40kg近いダイエットに成功しただけでなく、今までの怠惰だった自分は消えさり、心身の健康や目標を達成する力、闘争心、自尊心といった生きていく上で大事な力が筋肉と共に体に備わり、様々なエッセンスをもたらした。と述べています。
testoserone氏は上記の経験から筋トレには世の中のほとんどの問題を解決する力があることを知り、それを発信するために2014年にTwitterを開始しました。フォロワー数は3年半で45万人を突破し、現在のフォロワー数は94万人超、著作累計発行部数50万人部を誇る日本有数のインフルエンサーです。
本書はtestosterone氏がtwitterで発信し続けていた筋トレの効能を語り、久保氏がエビデンスを説明していくと言いた会話形式となっています。さらにtestosterone氏に影響を受け筋トレに取り組むことによって人生を切り開いた人たちの実話に基づいた漫画が掲載されていました。
目次
第1章 死にたくなったら筋トレが真実である理由
第2章 筋トレは最強のアンチエイジングである
第3章 モテたかったら筋トレしかない。
第4章 仕事ができる人はなぜ筋トレをしているのか
第5章 ダイエッターこそが筋トレすべき本当の理由
第6章 長生きしたけりゃ筋トレをしなさい
第7章 筋トレに関する誤解と偏見を解消する
第8章 自信がない人は筋トレをしろ
全体を通して読んで非常に読み易かったです。僕みたいにあんまり読書してこなかった人間からするとこういった読みやすい本は非常に手に取りやすくサラサラとストレスなく読み終えることができます。
今の時代、読みやすい内容の本やシンプルな構図の本、科学的根拠に基づいた説明をしているのが売れているの本の特徴ですね。そんなこと考えながら読んでましした。
本書で気になったことをいくつか紹介します。
①「筋トレをしてる人が若々しいのは生活習慣のおかげ。食事と睡眠が疎かだと自律神経やホルモンバランスが狂い不健康になり筋肉に良くない。よって、筋トレオタクは栄養バランスを考えるし良く眠る。…etc
これを久保氏が社会問題になりつつあるサルコペニアに当てはめていくわけです。
サルコペニアとは加齢に伴う筋量や筋力の減少のことを指します。超高齢化社会の厚労省は健康寿命を伸ばす為に運動を推奨しています。私も医療に携わる職業柄、高齢者のかたと良く関わることが多いですが、その中でいつも感じることは運動習慣のある人とない人の違い。運動習慣のある人の方が圧倒的に若く見えるのです。もうそれは数十年単位で若く見えちゃうんです。皆さんもそういった人を見た事があるのではないでしょうか。運動が若返りの秘訣である事は明らかですよね!
②「世界のハイパフォーマーは必ずと言っていいほど筋トレをしている」
本書ではバラク・オバマ全米国大統領やfacebookの創業者兼CEOマーク・ザッカーバーグ、シティグループCEOのマイケル・コルバットらが運動習慣がある事を紹介していました。エビデンスとしてトレーニングをすると筋力だけでなく認知機能や集中力が向上したという事、またトレーニングをする事でテストステロンが分泌され自身と集中力が向上している研究ことを示す研究結果などが紹介されていました。私は去年4月まで1年半の間、運動を全くしていない期間があったのですが、運動習慣を再開してからは心身共に活動的になったことを自負しています。
いい点としてはここまでです。
少し自分が感じたマイナスの点としては
③科学的根拠に対して一貫して筋トレにこだわろうとする点。
まあ筋トレを主旨としていますし、わかりやすくするためには仕方ない事なのですが運動習慣等でも別に良いのでは?と思ってしまった点がいくつかあった。
④筋トレのいい点しか紹介されていない。
他にもたくさん著書があるので別で紹介されたりしているかも知れませんが、筋トレのいい事しか書かれていないんですよね。筋トレのいい点に関して述べているものは全て理解できるものでありました。しかし悪いことが起きる可能性ついては書かれていないのです。
悪いことが起きる可能性とは一体なんなのか
それは高強度筋力トレーニング、所謂負荷の強い筋トレは, 血管機能を障害し,動脈硬化を悪化させる可能性が懸念されているのです。
昨今、筋力低下や筋量の減少が,QOL のみならず生命予後にも関係することが報告され、筋力トレーニングの重要性が注目されるようになっていますが、その血管機能や動脈硬化指標に与える影響についてはエビデンスは確立されていません。そういったことに触れてもいいんじゃないか〜って思ってしまいました。まあ圧倒的にもたらす効能はいいことの方が多いです‼︎
こういった懸念に関して下に少し古いものですが論文を貼っておきます。
まだまだ色々あったのですが、この本が伝えたいことは筋トレを行うことの恩恵として身体面の向上だけでなく精神的にも向上する事がありますよという事だと思いました。運動が良い事をもたらす事はみんな多かれ少なかれ知っている事です。この本を読んで行動に移さなければ、何も得る事はできません。自分に勝つのは難しいことですが、これを読んで行動に移せた者が、この本を読んで良かったと思えるのではないでしょうか。気になった方はぜひ読んでみてください。
お金の超基本
『お金の超基本』 著 坂本綾子
目次
1.お金とは
2.稼ぐ
3.納める
4.貯める
5.使う
6.備える
7.増やす
タイトル通り超基本である。
前回の投稿で、まずは基本から入ろうと思って読んだのがこちらでした。ざっくり読んだのでインプットしきているとは言えないが、おおざっぱには理解したと思う。
本当に基本で、大きくは多様化するお金のことと、人生において活用するであろう社会保障についてがイラストを交えて広く浅く記載されている。
お金の辞書索引みたいな感じかな。お金のことについてよく知らない人(僕)やこれから社会人になる人におすすめします。
また経済のことについては触れていないので、それはまた別の本で学んでいこうと思う。
ここから増やすに着目して投資に向けて動きだそうと思いまーす。
まずは知ることから~て考えてますけど、99%やります。
マンガでわかるシンプルで正しいお金の増やし方
『マンガでわかるシンプルで正しいお金の増やし方』
著 山崎元
作画 飛永宏之
大げさかもしれないけど
多かれ少なかれ人生が変わる一冊でした。(色んな意味で)
さて本書との出会いは中田敦彦のYouTube大学、『お金の授業。学校では教えてくれない資産運用の鉄則』を見て知りました。
池上彰さんの本にもお金の学校て本あったなー(読んではない。気にはなっていた)て思いつつも紹介されていたのは本書でした。
動画を見てお金の勉強しなきゃなーと思い購入に至りました。
本書はお金の件で損する出来事や悩みをを著者の山崎元さんがバサバサと切っていくスタイルの漫画でした。
目次はお金を増やしたいなら〜
1.他人を信じるな!
2.年金と積立投資を使え!
3.新築マンションは買うな!
4.生命保険には入るな!
5.FPに騙されるな。
6.銀行に近寄るな!
目次だけでインパクト大!引き込まれる。
感想としては、恥ずかしながら僕があまりにもお金に無知過ぎました。iDeCoは名前だけ、またなんとな〜く知ってる程度でした。厚生年金でまかり通ると思ってたし、対して動こうと思っていませんでした。まずはお金の基本から勉強して、しっかり理解してから資産運用について考えていきたいと思います。冒頭で言ったこの本で人生が変わると言うのは自分にとってはお金の勉強をもっともっとするきっかけになったて意味でした。
他の方の同年代の方が読めば、どのように捉えどのように変わるんでしょ
話のおもしろい人の法則
『話しのおもしろい人の法則』
著 野呂エイシロウ
僕は話したがりでつまらない話をダラダラ話すタイプの人間なんで、読んだら2割ぐらいは面白くなるかなって思って手にとった本。
内容はおもしろい人、おもしろくない人の特徴を上げて、解説していくという形。一つ一つの項目は2〜3ページで終わりスラスラ読める。
著者が伝えたいことは
相手から話題を引き出す。
話させる。
傾聴する。
ユーモアを持つ
てとこかなと感じた。
このユーモアを持つてところが回りくどく、自分が仕事上でウケた経験をダラダラ説明し続けてる感じが否めなかった。
たぶん0割は面白くなったので明日から活用していく。
これを読めば香港デモのことが少しわかる。
今回、読んだ作品は
『池上彰の世界の味方 中国・香港・台湾 分断か融合か』
池上彰先生、、、読みやすくて僕みたいな馬鹿でも理解できるので好きです。
今、世界の注目の的「中国」
香港デモについてなんとなくしかわからなかったので歴史から勉強しようということで手に取った本。
1840年アヘン戦争から2016年までの中国と台湾、香港、新疆ウイグル自治区、チベット自治区のことについて周辺諸国との関係をわかりやすく授業形式で記載されており、歴史を見ることで今がわかったように感じます。
鄧小平の改革開放政策でGDP2位まで上り詰めた中国
情報統制された社会でインターネットの普及により他の様々な実態や問題も浮き彫りになってきている。その中でも香港デモは民主主義を求む香港市民と中華統一後、ゆくゆくは一帯一路を目指している中国側との戦いは激化している。
そして香港人権法案が上院、下院で可決されトランプ氏が署名するかが注目されている。米が中国の内政に踏み入れば間違いなく関係は悪化する。自由主義社会と全体主義社会の戦い。そして今、韓国は米軍を拒否し、中共と軍事協定を結んだ。地理で見れば香港と台湾が前線でその次は、、、
東亜は重大な局面に入りました。
平和ボケして日本人が香港デモに無関心のままでいいのでしょうか。
まずは一人一人が関心を持ち、この戦いを知ることが重要なのではないか。
チェルノブイリ
「嘘の代償とは?真実を見誤ることじゃない。本当に危険なのは嘘を聞きすぎて真実を完全に見失うこと。その時どうするか、真実を知ることを諦め、物語で妥協するしかない。人々の関心は誰が英雄かではなく、誰が悪いのかだけ…」
物語は一人の男性がテープに自分の言葉を録音しているところから始まる。
いきなりグサッとくる重い言葉ですよね。この言葉だけで心奪われました。
今回、観たのはHBO局制作の全5話のドラマ
『CHERNOBYL(チェルノブイリ)』
1986年4月26日1時23分 当時のソビエト社会主義共和国(現ウクライナ)にてチェルノブイリ原発事故を題材にしたドラマです。
個人的に海外ドラマはあまり見ないほうなのですが(長くてしんどいから)
実際に起きた史上最悪の事故を題材にしていること、社会主義国家がもたらす政治の衰退に興味がありました。またアメリカで放送されたときの評価がかなり高かったことからこのドラマを見ようと踏み切りました。しかも5話完結、楽!
実際に起きた事故なのでネタバレになるかは微妙なラインであるけどすこしだけ感想を
1988年4月 事故から2年後、一人の男性が冒頭に話した内容をカセットテープに残し命を絶つ。なぜ自殺に至ったのか、テープに残した内容は…それを事故発生の2年前に遡り追っていく。
前半では事故発生から絶望的な状況を生々しく映し出す、その後、本作の主人公となる核物理学者のヴァレリー・レガソフとソ連閣僚会議の副議長ボリス・シチェルビナが事故の収束に向けて反発しあいながらも奮闘していくのだが、そこには保身のために嘘に嘘を重ねた報告や事故を隠蔽しようとしていたソ連政府のダメダメな対応があらわになっていく。また多くを語られないまま除染作業にあたり犠牲になった多くの人を描いていく。レガソフは果たして事故を収束できるのか、事故発生の原因追及、ソ連政府の隠蔽と嘘、そして政府に監視され自身を犠牲にしても尚、真実を世界に公表できるのか。腐った政府と事故と向き合った英雄たちの人間ドラマと事故の悲惨さを描く。
「権力は腐敗する絶対的権力は絶対的に腐敗する。」というイギリスの歴史家ジョン・アクトンの有名な言葉があります。いつの時代も独裁政権は腐敗するものです。国や自身の権力を保身した結果、嘘の連鎖を引き起こし、対応が遅れ事態の深刻化を招いた悲惨な事故でした。実際の事故で重苦しいテーマだからこそ考えることも多かった。
そして原発は人々に裕福な暮らしをもたらすが、事故の代償はあまりに大きい。
日本でも福島の一件から原発を停止し火力発電で約80%補っていたこともあるが個人的に火力発電の環境破壊は大きく原発の停止にすぐには賛成できない。現状、原発は必要悪であるが、中長期的にみて原発に代わるエネルギーが必要なのではないかと考えた。このドラマをみて原発について各々が考え、意見を持ち、日本の未来について考える必要があると思う。